一人ぼっちじゃなんにも出来ないけれど,団結すれば,希望はかなう。





日能研労働組合結成宣言
〜「わたし」たちから「あなた」へ〜

 あなたは今、この職場で、どんな思いで毎日働いているのでしょうか。「自分がこの日能研を支えているんだ!」と考えている勇ましい人もいれば、仕事をしっかりやりつつも、個人の時間を大切にしたいと思っている人もいるでしょう。もしかすると、次へのステップを狙ってとりあえず腰かけておこう?という人もいるかもしれません。
 本来、仕事というものに対しては各人なりの姿勢があって当然で、業務をきちんと遂行している限り文句を言われる筋合いはありまぜん。今どき仕事に自分の人生のすべてをかけるなんてナンセンスな話だと感じる人も多いでしょう。まして、自分が充実してもいないのに、他人に喜びを与える=顧客に満足を与えることなんてできるはずがありません。
  
 こんな話があります。古代中国の王が、「わが国にはどうも優秀な人材が少ない。どうすれば国をまかせるに足る人物が集まるだろうか」と臣下に問うたところ、そのうちの一人がこう答えたそうです。「では現在あなたの臣下である私を重用し、優遇することからはじめればいかがですか。そうすればこの国にいけば自分の能力を高く買ってくれるといううわさがたちます。そのうわさを聞きつけた優秀な人材たちが、ぞくぞくとやってくるでしょう」と。
  この国はその後永く栄えたそうです。人間とは、働きやすいところへと自然になびく動物なのではないでしょうか。
 
 さて、ここでもう一度冒頭の問いにもどりましょう。「あなたは、今、この日能研という職場で、どのような思いを抱いて働いていますか。」  職場は新興宗教ではありません。働けば働くほど悩みが吹き飛び、どんどん明るくなり、目がランランと希望の光にあやしく輝きだす、なんてことはありえません。むしろ、真剣に仕事に取り組もうと思えば思うほど、仲間とぶつかることもあるし、組織の矛盾とやらに悶々とすることもあるでしょう。大変です。笑って毎日仕事ができればそれに越したことはありませんが、たいていのことに目をつぶるのに慣れてしまわない限り、どうもそういうわけにはいかないようです。
 
 しかし、それでも、私たちは、そしてあなたは、この日能研という職場で働いているわけです。なぜでしょうか。それは、この職場に、何物にも変え難い「力」があるからではないでしょうか。その「力」とは、ある人にとっては子どもを教えるということに対する魅力かもしれませんし、またある人にとってはたくさんの生徒を集めることで自分たちの考えが社会に認められ、またそれによって自分の給料が倍増することに対する喜びかもしれません。その「力」とは決していい面ばかりではないかもしれません。「いやならやめろ」と言われて負けるものかと歯を食いしばる意地の一徹かもしれません。「辞める」というのもエネルギーはいるのですから、今は単にエネルギー不足なのかもしれません。

 しかし、私たちは、理由はどうあれ、この職場で日々の糧を得るために努力を重ねているのです。そしてそこにそ、私たちの持つ権利の源泉があるのです。私たちは働くものとしての権利を持っています。しかし、残念ながら、その権利は土足でふみにじられた経験を持っています。
 私たちは働く者としてこの会社に「魅力」を感じたいと願っています。しかし、その願いは、現実に存在する「不正」によってくもらされてしまっています。私たちはこの会社で働くものとしてささやかな誇りを持とうと思います。しかし、それは決してひとりよがりのものではなく、広い社会に通用するものでなければならないはずなのです。
 
 私たちは、日能研労働組合の結成をここに宣言します。
 
 労働組合は、絶対の善ではありません。私たちは生まれたばかりの赤ん妨です。しかし、だからこそ、私たちは今ある問題点を手垢のついたかたちではなく、議論することができます。その意味で、労働組合をリードするのは、まぎれもなくあなたの考えなのです。私たちは、あなたを必要としています。あなたの声と行動をぜひこの場所で立ち上げて下さい。あなたの声こそが私たちの血となり、あなたの行動こそが私たちの肉となるからです。


       全労連全国一般兵庫県本部 日能研労働組合